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AIが変える大学の風景:不正行為の温床?最新ニュースと対策

a man sitting at a desk with a pile of papers

AIでカンニング? イギリスの大学で急増する学生の不正利用、その実態とは

皆さん、こんにちは!AI技術専門ブログライターのジョンです。最近、私たちの生活のあちこちで「AI(エーアイ)」、つまり人工知能という言葉を耳にする機会が本当に増えましたよね。まるで人間と会話しているみたいにお話ができるAI、美しい絵をあっという間に描いてくれるAI、車の自動運転をサポートするAIなど、その進化のスピードには目を見張るものがあります。私たちの暮らしをより便利に、より豊かにしてくれる夢のような技術として、大きな期待が寄せられています。

でも、どんな素晴らしい技術も、使い方によっては思わぬ問題を引き起こすことがあります。今日は、そんなAIのちょっと心配な一面にまつわるお話です。遠いイギリスの大学で、AIを使った新たな「カンニング」が問題になっていて、しかもそれが増えているというニュースが飛び込んできました。一体どういうことなのでしょうか?一緒に見ていきましょう。

イギリスの大学で何が起きているの?

イギリスにある多くの大学で、学生さんたちがAIを使ってレポートを作成したり、課題をこなしたりする、いわゆる「AIカンニング」が相次いで発覚し、問題視されているんです。そして、こうした不正行為が見つかるケースが、どうやらどんどん増えているようなんですね。

この事実は、「情報公開請求(じょうほうこうかいせいきゅう)」という制度を通じて明らかになりました。情報公開請求というのは、私たち市民が国や地方自治体、あるいは今回のような国立大学などの公的な機関に対して、「持っている情報を見せてください」とお願いできる権利のことです。例えば、「この町のゴミの量は去年と比べてどう変わりましたか?」とか、「この学校の予算はどう使われていますか?」といった情報を知りたいときに使うんですね。

今回のケースでは、この情報公開請求によって、各大学が「AIを使った不正行為」として把握・記録していた件数が明らかになったというわけです。そして、それらのデータを集計した結果、残念ながらAIを悪用する学生さんが年々増加傾向にあるという実態が浮かび上がってきたのです。これは一部の大学だけの話ではなく、イギリス国内の複数の大学で見られる現象のようです。

AIカンニングって、具体的にどうやるの?

「AIでカンニングするって、一体どんな手口なんだろう?」と首をかしげる方もいるかもしれませんね。ここで言うAIとは、特に「生成AI(せいせいエーアイ)」と呼ばれる種類のAIを指すことが多いです。

皆さんも「ChatGPT(チャットGPT)」という名前を聞いたことがあるかもしれません。これは、人間が話しかけるように質問やお願いをすると、それに応じて自然な文章を作ってくれたり、アイデアを出してくれたりする、とっても賢いコンピュータープログラムです。まさに、文章を「生成」してくれるAIですね。

こうした生成AIは、本当に色々なことができます。例えば…

  • 「〇〇というテーマで1000字のレポートを書いて」とお願いすれば、それらしい文章をあっという間に作ってくれます。
  • 難しい専門書の内容を「小学生にもわかるように簡単にまとめて」と頼むこともできます。
  • プレゼンテーションで話す原稿を考えてもらうことだって可能です。
  • さらには、コンピュータープログラミングの宿題で、「こんな機能を持つコードを書いて」と指示すれば、プログラムのコードまで生成してくれることもあります。

もちろん、これらのAIは勉強のツールとして正しく使えば、私たちの学習を助けてくれる素晴らしい味方にもなります。例えば、複雑なテーマの理解を深めるために質問したり、文章の表現をより良くするためのアドバイスをもらったりするのは、とても有益な使い方です。

しかし、「カンニング」として問題になるのは、自分で考え、努力するべき部分をAIに丸投げしてしまうケース。まるで、自分の代わりに宿題をやってくれる「ゴーストライター」のようにAIを使ってしまうわけですね。AIが作った文章は、時には人間が書いたものと見分けがつかないほど巧妙なため、ついつい誘惑に負けてしまう学生さんがいるのかもしれません。

どうしてAIカンニングは問題なの?

AIが代わりに宿題をやってくれたら、時間も節約できるし、楽でいいじゃないか、と考える人もいるかもしれません。でも、このAIカンニングには、見過ごすことのできない、いくつかの深刻な問題点が潜んでいます。

一番大きな問題は、やはり学生さん自身の学びの機会が奪われてしまうことです。レポートや課題に真剣に取り組む過程で、私たちは新しい知識を吸収し、情報を整理し、論理的に考える力、つまり「思考力」や「問題解決能力」を鍛えています。この苦労や試行錯誤こそが、本当の意味での「学び」であり、将来社会で活躍するための土台となる力を育むのです。AIに全てを任せてしまうと、この最も大切な成長のプロセスを経験できなくなってしまいます。

次に、教育現場での公平性が損なわれるという点です。多くの学生さんが、時間をかけて一生懸命に自分の力で課題に取り組んでいる中で、一部の学生さんがAIを使って楽に単位を取得したり、良い成績を得たりするのは、やはり不公平ですよね。真面目に努力している学生さんの頑張りが報われなくなってしまうかもしれません。

さらに、長期的に見ると、大学教育そのものの価値や信頼性に関わる問題でもあります。もしAIによる不正が横行し、実力を伴わない学生が卒業していくような事態になれば、「あの大学の卒業証書は本当に信頼できるのだろうか?」と、社会全体からの大学への評価が下がってしまう恐れも否定できません。

大学はどう対応しようとしているの?

今回のニュースでは、イギリスの大学がAIによる不正行為を「見つけ出している(原文では “getting busted” と表現されています)」と報じられています。これは、大学側もこの問題を認識し、何らかの対策を講じ始めている証拠と言えるでしょう。

しかし、AIが生成した文章と人間が書いた文章を確実に見分けるのは、実は至難の業です。AIの進化は日進月歩で、より自然で巧妙な文章を作り出すようになっています。そのため、不正を見破る側と、それを見破られないようにする側の「いたちごっこ」のような状況が生まれる可能性も指摘されています。

大学側としては、以下のような対応が考えられます。

  • AIによる生成物を見抜くための新しい検知ツールの導入(AIを使ってAIの不正を見抜く、というような技術も開発されています)。
  • 学生に対する倫理教育の強化(AIの正しい使い方、不正利用のリスクなどを教える)。
  • 評価方法の見直し(AIでは対応しにくい口頭試問や実技試験の比重を高めるなど)。
  • AIを学習支援ツールとして積極的に活用しつつ、最終的な成果物は学生自身の思考が反映されるような課題設定の工夫。

この問題は、単に「不正行為を取り締まる」というだけでなく、AI時代における教育のあり方や評価方法を根本から見直す大きな転換点を私たちに示しているのかもしれません。

ジョンより一言:AIとの上手な付き合い方って?

今回のイギリスの大学でのニュース、AIの進化がもたらす光と影を感じさせますよね。AIは、私たちの生活を豊かにしてくれる素晴らしい可能性を秘めた技術ですが、使い方を誤れば、学びの本質を見失わせる原因にもなりかねません。まさに「諸刃の剣」と言えるでしょう。

大切なのは、AIを思考停止の道具にするのではなく、自分の考えを深めたり、新しい視点を得たりするための「賢いアシスタント」として活用することではないでしょうか。そして、私たち人間は、AIにはできない「問いを立てる力」や「倫理的な判断力」をこれからも磨き続ける必要があるんだな、と改めて感じました。教育の世界でも、この新しいテクノロジーとどう向き合い、学生たちの真の成長を促していくのか、大きなチャレンジに直面しているんですね。

この記事は、以下の元記事をもとに筆者の視点でまとめたものです:
UK students flock to AI to help them cheat

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