ビットコインが世界に広まらない意外な理由？「IMF」という大きな壁
こんにちは！ブロックチェーン技術をわかりやすく解説するブログライターのジョンです。
「ビットコインってよく聞くけど、どうしてエルサルバドル以外の国は公式のお金として使わないんだろう？」と疑問に思ったことはありませんか？実はその背景には、IMF（国際通貨基金）という、とてつもなく大きな組織が関係しているようなんです。今回は、このIMFとビットコインのちょっと複雑な関係について、誰にでもわかるように噛み砕いてお話ししますね！
そもそも「IMF」って、いったい何者？
まず、「IMFって何？」というところから始めましょう。
IMFは「International Monetary Fund」の略で、日本語では国際通貨基金（こくさいつうかききん）と呼ばれます。一言でいうと、「世界のためのお金の安定を守る組織」です。
例えるなら、国々にとっての「金融のお医者さん」や「最後の頼みの綱となる銀行」のような存在。どこかの国が経済的なピンチ（例えば、国の通貨の価値が暴落したり、借金が返せなくなったり）に陥ったとき、IMFがお金を貸して助けてくれるんです。
ただし、このお金を貸すときには、ただ「はい、どうぞ」と渡すわけではありません。IMFは「経済をちゃんと立て直してくださいね」という約束として、いくつかの条件をつけます。この「条件」が、今回の話の重要なカギになります。
IMFがビットコイン導入に「待った」をかける仕組み
では、IMFは具体的にどうやってビットコインが世界に広まるのを防いでいるのでしょうか？元記事によると、その答えは先ほどの「融資の条件」に隠されています。
流れはこんな感じです：
- ステップ1：ある国が深刻な経済危機に陥る。
- ステップ2：その国は助けを求めてIMFにお金を貸してくれるようお願いする。
- ステップ3：IMFは融資を検討し、「お金は貸しますが、その代わり、ビットコインを国の公式な通貨として認めるのはやめてください」というような条件を提示する。
国としては、目の前の経済危機を乗り越えるためにIMFからのお金が喉から手が出るほど欲しいわけです。そのため、たとえビットコインに興味があったとしても、IMFの条件を飲まざるを得ない状況に追い込まれてしまいます。
特に、経済的に苦しんでいる国ほど、自国の通貨が不安定で、ビットコインのような新しい選択肢に魅力を感じやすい傾向があります。しかし、そういった国ほどIMFの助けを必要としているため、結果的にビットコインを導入できない…という、なんとも皮肉なジレンマが生まれているのです。
希望の光？IMFに頼らない国々の動き
「じゃあ、もうどの国もビットコインを導入できないの？」と思うかもしれませんが、そうではありません。
IMFから借金をしていない、つまり経済的に自立している国は、IMFの条件に縛られる必要がありません。記事では、そうした国の一例としてブータンの名前が挙げられています。
ブータンのような国は、IMFの顔色をうかがうことなく、ビットコインやブロックチェーン技術の可能性を自由に探求できます。実際にブータンは、国の豊かな水力発電を利用してビットコインのマイニング（新しいビットコインを生み出すための複雑な計算作業）に積極的に取り組んでいることで知られています。
このように、すべての国の道が閉ざされているわけではなく、独自の判断で前に進もうとしている国も存在します。
政府がダメでも、人々の間では広がり続ける
そして、もう一つとても大切なことがあります。それは、たとえ国（政府）がビットコインを公式に認めなくても、一般の人々の間（草の根レベル）では利用が広がり続けているという事実です。
ビットコインは、国や銀行を介さずに個人間で直接やり取りできるのが最大の特徴です。そのため、政府の方針とは関係なく、人々は自分たちの目的のためにビットコインを使い始めています。
- 海外への送金：銀行の高い手数料を払わずに、海外で働く家族に素早くお金を送る。
- 資産の保護：自国の通貨の価値がどんどん下がってしまうインフレから、自分の資産を守る。
- 自由な経済活動：銀行口座を持てない人々が、スマホ一つで世界中の人と取引をする。
このように、トップダウン（上から下へ）の導入が難しくても、ボトムアップ（下から上へ）の形で、ビットコインは本当にそれを必要としている人々の元へと静かに、しかし着実に浸透しているのです。
ジョンの一言
今回の話は、世界経済の大きな仕組みと、ビットコインという新しいテクノロジーのぶつかり合いを象徴しているように感じました。世界の金融安定を守りたいIMFの立場も理解できますが、それが結果的に、経済的に苦しむ人々を助けるかもしれない新しい可能性を閉ざしてしまっているとしたら、少し複雑な気持ちになりますね。今後の世界の国々とビットコインの関係がどうなっていくのか、目が離せません。
この記事は、以下の元記事をもとに筆者の視点でまとめたものです：
How The IMF Prevents Global Bitcoin Adoption (And Why They
Do It)