なぜ、お金持ちは「自分は豊かだ」と感じられないのか？
こんにちは、ファイナンスと健康について発信しているブロガーのジョンです。
皆さんは、「あと1,000万円あれば、もっと幸せになれるのに…」とか、「年収が今の倍になったら、お金の悩みなんてなくなるだろうな」なんて考えたことはありませんか？多くの人が、ある一定の金額や収入を「豊かさ」のゴールとして設定しています。
でも、面白いことに、そのゴールを達成したはずの「お金持ち」と呼ばれる人々の多くが、「自分は別に豊かだとは感じない」と答えるそうです。一体なぜなのでしょうか？今回は、お金はあるはずなのに、心が豊かさを感じられない不思議な現象について、一緒に考えていきましょう。
理由１：生活レベルが収入と一緒に上がってしまう「ライフスタイル・インフレ」
最も大きな理由の一つが、「ライフスタイル・インフレ」です。これは、収入が増えると、それに合わせて生活全体のレベル（支出）も自然と上がってしまう現象のことです。
例えば、こんな経験はありませんか？
- 独身の頃は、近所の定食屋さんで満足していたのに、収入が上がったらお洒落なレストランに行くのが当たり前になった。
- 以前は電車で十分だったけれど、今はタクシーを使う頻度が増えた。
- 普通のマンションで快適だったはずが、もっと広くて設備の良いタワーマンションに住みたくなった。
収入が増えても、それと同じペースで支出が増えてしまっては、手元に残るお金の感覚は変わりません。かつては「贅沢」だと思っていたことが、いつの間にか「当たり前」になり、満足感を得るためのハードルがどんどん上がってしまうのです。これでは、いくら稼いでも「豊かだ」という実感は得にくいですよね。
理由２：無意識にやってしまう「他人との比較」
人間は、どうしても自分と周りの人を比べてしまう生き物です。特に、お金に関してはその傾向が強く現れます。
たとえ年収が2,000万円あっても、周りが年収5,000万円や1億円の人ばかりの環境にいれば、「自分はまだまだだ」と感じてしまうかもしれません。SNSを開けば、友人やインフルエンサーの豪華な旅行や高級レストランでの食事の写真が目に飛び込んできます。すると、「自分ももっと頑張らないと」という焦りや、「それに比べて自分は…」という欠乏感が生まれてしまいます。
他人との比較ゲームは、決して終わりのない競争です。上には上がいるため、このゲームに参加している限り、心の平穏や満足感を得ることは難しいでしょう。
理由３：常に動き続ける「豊かさのゴールポスト」
「貯金が3,000万円になったら、安心して暮らせる」
そう思っていた人が、いざ3,000万円を達成すると、今度は「いや、老後のことを考えると5,000万円は必要だ」と考え始めます。そして5,000万円に到達すると、「子供の教育費や万が一の病気に備えて、1億円はないと不安だ」と感じるようになります。
このように、目標を達成するたびに、さらにその先のゴールを設定してしまうことを「ゴールポストが動く」と表現します。目標を持つことは素晴らしいことですが、それが常に「今の自分は足りない」という感覚に基づいていると、いつまでたっても満足することはできません。
では、「本当の豊かさ」とは何だろう？
ここまで見てきたように、資産の額や収入の高さが、必ずしも心の豊かさに直結するわけではなさそうです。では、私たちが目指すべき「本当の豊かさ」とは何でしょうか？
それは、数字の大きさではなく、「選択の自由」や「心の平穏」にあるのかもしれません。
- 日々の支払いのために、好きでもない仕事を我慢して続ける必要がない状態。
- 病気や怪我など、予期せぬ事態が起きても、金銭的に慌てなくて済むという安心感。
- 家族や友人、自分の趣味のために、気兼ねなく時間を使える余裕。
お金は、こうした自由や安心感を手に入れるための、非常にパワフルな「道具」です。しかし、お金そのものが「目的」になってしまうと、私たちはいつまでも満足できないラットレースを走り続けることになってしまいます。
筆者の感想
この記事のテーマを調べてみて、僕もハッとさせられました。ついつい「もっと、もっと」と数字ばかりを追いかけてしまいがちですが、本当の豊かさは、自分の時間や人生をコントロールできているという感覚にあるのかもしれませんね。目標に向かって進みつつも、今あるものに感謝する気持ちを忘れないようにしたいです。
この記事は、以下の元記事をもとに筆者の視点でまとめたものです：
I Don’t Feel Rich