便秘薬をよく使いますか? もしかしたら、認知症のリスクを高めているかもしれません
こんにちは、健康とウェルネスについて発信するブログライターのジョンです。
今回は、多くの人が悩んでいる「便秘」と、その解消法として使われる「便秘薬」に関する、ちょっと気になるお話です。実は、便秘薬を頻繁に使うことが、将来の認知症リスクを高める可能性があるという研究結果が報告されました。私たちの身近な習慣が、脳の健康にまで影響するかもしれないなんて、驚きですよね。詳しく見ていきましょう。
定期的な便秘薬の使用と認知症リスクの関連性
最近発表された研究によると、便秘薬を定期的に(月に1回以上)使用している人は、使用していない人に比べて認知症を発症するリスクが51%も高いことがわかりました。
この研究は、認知症を発症していない約50万人の成人を10年間にわたって追跡した大規模なものです。この結果は、便秘薬の使用と脳の健康との間に何らかの関連がある可能性を示唆しています。
特にリスクが高いとされたのは、「浸透圧性下剤」と呼ばれるタイプの便秘薬です。これは、腸の中に水分を引き込んで便を柔らかくすることで、排便を促すお薬のこと。もし市販薬を使っているなら、どのタイプのお薬か一度確認してみると良いかもしれません。
なぜ便秘薬が脳に関係するの?:「腸脳相関」という考え方
「お腹の調子と脳の健康が、どうして関係あるの?」と不思議に思うかもしれません。ここで重要になるのが「腸脳相関(ちょうのうそうかん)」という考え方です。
これは、私たちの腸と脳が互いに密接に連携し、影響を及ぼし合っているというものです。お腹の中には、たくさんの細菌が住んでいて、これを「腸内フローラ」や「腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)」と呼びます。この腸内細菌のバランスが、私たちの健康に大きく関わっています。
研究者たちは、便秘薬(特に浸透圧性下剤)を頻繁に使うことで、この腸内細菌のバランスが崩れてしまうのではないかと考えています。バランスが崩れると、腸のバリア機能が弱まり、体にとって良くない物質が血流に入り込みやすくなる可能性があります。そして、それが最終的に脳にまで到達し、炎症などを引き起こして認知機能に影響を与えるのではないか、と推測されているのです。
ただし、とても大切なことですが、この研究は「便秘薬が認知症の原因だ」と断定したわけではありません。 あくまで「関連性が見られた」という段階であり、他の生活習慣などが影響している可能性も十分に考えられます。それでも、私たちの体がいかに繋がっているかを示す、興味深い結果と言えるでしょう。
薬に頼る前に試したい、自然なお通じを促す方法
では、便秘に悩んだときはどうすれば良いのでしょうか。薬に頼る前に、まず試してみてほしい自然な方法をいくつかご紹介します。
- 食物繊維を摂る:野菜、果物、全粒穀物、豆類などに含まれる食物繊維は、便のかさを増やし、腸の動きを活発にしてくれます。水に溶ける「水溶性食物繊維」と溶けない「不溶性食物繊維」の両方をバランス良く摂るのが理想です。
- 十分な水分を摂る:食物繊維は、水分を吸収して膨らむことで効果を発揮します。水分が足りないと、かえって便が硬くなることもあるので、こまめに水を飲む習慣をつけましょう。
- 適度な運動をする:ウォーキングなどの軽い運動でも、腸の動きを刺激するのに役立ちます。体を動かすことは、心と体の両方にとって良いことです。
- マグネシウムを意識する:マグネシウムは、筋肉をリラックスさせる働きがあり、自然な排便をサポートしてくれます。ほうれん草などの葉物野菜、ナッツ、種子類に多く含まれています。
- プロバイオティクスを摂る:ヨーグルトやキムチ、味噌などの発酵食品に含まれるプロバイオティクス(体に良い働きをする生きた微生物)は、腸内環境を整えるのを助けてくれます。
もちろん、便秘が長期間続いたり、強い腹痛を伴ったりする場合は、自己判断せずに必ず医師に相談してくださいね。
筆者のひとこと
普段何気なく使っている便秘薬が、脳の健康と関連しているかもしれないというニュースには、正直驚きました。これは、私たちの体がパーツの寄せ集めではなく、すべてが繋がった一つのシステムなのだと改めて感じさせてくれますね。日々の小さな選択が、未来の自分を作っていく。そんなことを意識しながら、生活していきたいものです。
この記事は、以下の元記事をもとに筆者の視点でまとめたものです:
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