今週のAIニュース総まとめ(JST/2025-11-15〜2025-11-22)
こんにちは、Jonです。2025年11月15日から11月22日(JST)の1週間にわたり国内外で発表・更新されたAI関連の一次情報を時系列で整理します。今回は、生成AIツール、AI半導体、組織向けAIソリューション、最新研究成果、ロボティクス等を中心に具体的な実務の影響と初心者向けの用語解説も添えて詳しく解説します。
なお、AI生成の下地作りにはGensparkを使うと下調べ〜構成案の作成が一気通貫で進みます。詳しくはこちらの解説をご覧ください。
2025-11-21 JST|OpenAI「ChatGPTグループチャット」ついに世界提供開始
OpenAIがChatGPTの新機能「グループチャット」をグローバル展開しました。最大20人までのユーザーが同時に1つの会話に参加し、AIと協働できる設計です。従来は1対1の利用モデルが主流でしたが、本機能によってチーム・コミュニティ・教育現場など多人数協力型の情報収集やブレストが格段に効率化します。実務面では“議事録自動化”、“複数人同時編集”などがAPI連携なしで導入でき、情報管理・意思決定のスピード・質向上に直結します。
JST日時:2025-11-21 10:00 JST
出典:AI-Now「Deep Dive with Alex and Jessica」
2025-11-21 JST|Google「Nano Banana Pro」公開:Gemini 3ベースの次世代画像生成
GoogleはGemini 3をベースにした高精細画像生成モデル「Nano Banana Pro」をリリースしました。最大4K画質、複雑な文字・グラフィック表現、そしてGoogle検索と融合した“知識グラフィックス”生成が特徴です。Web制作や広告、教育資料作成分野などで、従来の画像AI比で2倍以上の情報量を表現可能となります。
JST日時:2025-11-21 11:30 JST
出典:AI-Now「Deep Dive with Alex and Jessica」
資料作成の時短には、AIでスライドやWebページを即座に生成できるGammaも便利です。
2025-11-21 JST|Genspark再び大型アップデート:Workspace/Inbox/Teams/Sheets 2.0/Enterprise他
米Gensparkは2025年11月21日、Genspark AI Workspace(AI駆動型の業務管理環境)、Genspark AI Inbox(メール自動化・指令連携)、Genspark Teams(複数人協働AI)、Genspark AI Sheets 2.0(表計算AI)、そして法人向けGenspark Enterpriseを一斉公開しました。
新しい機能群は「Super Agent(複数AI自動ルーティング)」を搭載し、30種類以上のモデルがタスク毎に最適分担。たとえば、見積り比較・交渉文案・資料作成・音声コマンドでの業務指示をワンクリックで自動処理できます。GensparkはBラウンドで2.75億ドルを調達し、企業価値12.5億ドルのユニコーンとなりました。実務面での導入メリットは「これまで複数ツール間で煩雑だったAI連携がワークフロー一元化される」ことです。アウトプットの精度・整合性向上、情報流通の自動化が進みます。
JST日時:2025-11-21 12:15 JST
出典:新浪財経/网易/Genspark公式(米国)
2025-11-19〜21 JST|NTT「R&D Forum」開催:次世代LLM「tsuzumi 2」国内実装開始
NTTは2025年11月19日〜21日に東京でR&D Forumを開催し、独自国産LLM「tsuzumi 2」の提供開始を正式発表しました。Suzumi 2は従来の大規模AIモデルと比べて電力消費・運用コストを大幅削減し、オンプレミスでの運用に強みがあります。セキュリティ、データ主権面でも日本の企業や自治体、医療・金融機関など、クラウド利用が困難な現場で“安全かつ高速”にAI補助業務を導入できるようになりました。実務インパクトは「中小規模事業者や機密性の高い組織でも高性能AIがリーズナブルに導入可能」な点です。
JST日時:2025-11-19 10:00 JST
出典:Bizwire/NTT Press
2025-11-19 JST|Nvidia:AI半導体部門データセンター売上$500億規模に拡大
Nvidiaの2025年度決算発表によると、AI半導体(GPU)部門のデータセンター売上が$500億(約7.7兆円)に到達し、全社売上高$570億のほぼ9割超を占めています。AI「バブル」懸念も一部にありますが、高性能モデルの運用に必要な半導体基盤として依然不可欠なインフラとなっており、市場全体がAI用途のチップを中心に拡大傾向です。現場視点では「AIサービス導入・拡張の初期コスト・運用コストが今後もGPU供給・価格変動に左右」されるため、導入計画は最新価格・納期情報に注意が必要です。
JST日時:2025-11-19 13:00 JST
出典:AI-Now / Bloomberg
今週の補助トピック・関連動向(2025-11-15〜2025-11-22 JST)
- Meta「WorldGen」:誰でも3D仮想世界を数分で自動生成。教育・クリエイター向けプロトタイピング用プラットフォーム強化。
- Royal Navy(英国海軍)採用AIエージェント「Atlas」:新規採用応募時の一次受け付けをAIが代行。人的負担76%削減へ。
- amd:「Zen6」CPUの2027年新ロードマップ公開。AI推論性能が現行比10倍、法人・IoT向け強化。
- NTT Mobility設立:2027年度までに全国展開。自動運転車両の提供・遠隔監視分類モデルの現地実装加速。
用語ミニ解説(初心者向けグロッサリー)
- LLM(大規模言語モデル):大量の文章データからパターンを学習し、人間のように自然な応答や文章生成ができるAIのこと。
- API(アプリケーション・プログラミング・インターフェース):ソフトウェア同士が機能を連携・共有するための“入り口”や“接続規格”です。
- 推論コスト:AIが処理や応答を返す際に必要となる計算資源や消費電力、運用費用のこと。大きなモデルほど高くなる傾向。
- データ主権:企業や個人が“自分のデータがどこに保管され、誰が管理しているか”をコントロールする権利や仕組み。
- オンプレミス:自社施設・現地サーバー上でAIやITシステムを直接管理・運用する方法。クラウドサービスとの対比で使います。
ワークフロー自動化の入り口には、ノーコードで連携できるMake.com(旧Integromat)も覚えておくと役立ちます。
まとめ:Jonのコメント
今週は「AIのチーム・組織導入」に特化した新機能・インフラ進化が顕著で、初心者でも実際の業務にすぐ活かせるニュースが多数でした。国内事例ではNTTの国産LLMがオンプレミスで活用範囲を大きく広げ、海外ではGensparkの超多機能ワークスペースやChatGPTグループチャットなど、現場DX・自動化の第二世代が着々と始まっています。今後は“正確で納期厳守型のAI”と“協働型AI”の違いを整理し、導入コスト・リスク・情報管理まで丁寧に比較検討するのが良いと思います。
参照情報源
- AI-Now「Deep Dive with Alex and Jessica」/ChatGPTグループチャット、Nano Banana Pro、Nvidia最新/2025-11-21 JST
- 新浪財経「Genspark再び大型アップデート」/Genspark Workspace, Inbox, Teams, Sheets 2.0, Enterprise/2025-11-21 JST
- 网易「Genspark Bラウンド調達・新機能群公開」/2025-11-21 JST
- Bizwire「NTT R&D Forum開催・tsuzumi 2発表」/2025-11-19 JST
- NTT Press「NTT Mobility設立・新AI評価技術」/2025-11-19 JST
- Bloomberg「Nvidia AI半導体・データセンター売上」/2025-11-19 JST
