ビットコインがもっと速く、もっと便利に?未来の技術「ステートチェーン」を初心者向けに解説!
こんにちは、ブロックチェーン案内人のジョンです!
皆さん、ビットコインって聞いたことありますか?最近ニュースでもよく見かける「デジタルなお金」のことですね。でも、「便利そうだけど、なんだか難しそう…」「送金に時間がかかったり、手数料が高いって聞くけど…」なんて思っている方もいるかもしれません。
そんなビットコインの課題を解決しようと、たくさんの新しい技術が生まれています。その中でも今日は、「レイヤー2技術(ビットコインの基本的な仕組みの外側で、処理を助ける技術のこと)」の一つである「ステートチェーン」について、初めての方にも分かりやすくお話ししますね!
ステートチェーンって、一体なあに?
ステートチェーンを一言でいうと、「ビットコインの所有権を、ビットコイン本体のネットワーク(これをブロックチェーンと言います)の外で、もっと手軽にやり取りするための仕組み」です。
ちょっと難しいですかね?例えるなら、「金の延べ棒(ビットコイン)そのものを直接手渡しするのではなく、その金の延べ棒の『所有証明書』をやり取りする」ようなイメージです。証明書のやり取りなら、重い金の延べ棒を運ばなくても、もっとスピーディーに、そして低いコストで持ち主を変えられますよね。ステートチェーンは、これに似た考え方でビットコインの送金をもっと効率的にしようという技術なんです。
この「所有証明書」のやり取りは、ビットコインのメインネットワーク(ブロックチェーン)の外側(オフチェーンと言います)で行われるので、メインネットワークの混雑の影響を受けにくいのが特徴です。
どうやってビットコインの所有権をやり取りするの?
ステートチェーンの仕組みは、大まかにこんな感じです。
- ステップ1:ビットコインをステートチェーンに「預ける」
まず、Aさんが持っているビットコイン(例えば1BTC)を、ステートチェーンという特別な仕組みに預けます。これはビットコインのメインネットワーク上で一度だけ行われる取引です。このビットコインは、特別な「鍵」がないと動かせないように安全に保管されます。この鍵は、Aさんと「ステートチェーンエンティティ(SEと呼びます。ステートチェーンの運営を助ける組織やプログラムのこと)」が協力しないと使えないようになっています。 - ステップ2:「所有権」をBさんに渡す
Aさんがこの1BTCをBさんに渡したい場合、ビットコインそのものを動かすのではなく、この1BTCの「所有権」を表す情報(秘密の鍵の一部など)をBさんに渡します。そして、ステートチェーンエンティティ(SE)に「このビットコインの持ち主はBさんになりましたよ」と通知して、記録を更新してもらいます。 - ステップ3:Bさんがビットコインを引き出す(必要な場合)
Bさんは、新しい所有者として、いつでもステートチェーンエンティティ(SE)と協力して、預けられているビットコインを自分のビットコインアドレスに引き出すことができます。これもビットコインのメインネットワーク上での取引になります。
ここでのポイントは、ステートチェーンエンティティ(SE)は、預けられたビットコインを勝手に盗むことはできないということです。SEはあくまで取引の仲介や記録の更新を手伝う役割で、ビットコインの最終的な管理権は常に所有者が持っています。もしSEが協力的でなくなったとしても、一定期間が経過すれば所有者が単独でビットコインを引き出せるような安全策も考えられています。
ステートチェーンのすごいところ!
ステートチェーンには、こんなメリットがあります。
- 送金が速い!
ビットコインのメインネットワーク(ブロックチェーン)を通さずに所有権を移せるので、取引の承認にかかる時間が大幅に短縮されます。すぐに相手に届けたい場合に便利ですね。 - 手数料が安い!
メインネットワーク上での取引は、混雑具合によって手数料が高くなることがありますが、ステートチェーンを使ったオフチェーンでのやり取りは、手数料をずっと安く抑えられます。 - プライバシー向上!
誰から誰へビットコインが渡ったかという途中の取引記録は、メインのブロックチェーンには記録されません。そのため、プライバシーがより保護されると考えられています。
知っておきたい注意点
もちろん、新しい技術なので知っておくべき点もあります。
- ステートチェーンエンティティ(SE)の存在
SEは資金を盗めませんが、もしSEがサービスを停止したり、意図的に協力を拒んだりすると、ビットコインの移動が一時的にスムーズにいかなくなる可能性があります(最終的には取り戻せますが、時間がかかる場合があります)。そのため、信頼できるSEを選ぶことが大切です。 - 預けたビットコインの額は固定
ステートチェーンに一度預けたビットコインの額(例えば1BTC)は、その額のまま移転されます。途中で分割したり、他のビットコインと合算したりすることは、現在のステートチェーンの仕組みでは難しいとされています。
誰が考えたの?
このステートチェーンというアイデアは、ルーベン・ソムセン(Ruben Somsen)さんという方によって最初に考案されました。そして、コマースブロック(CommerceBlock)という会社などが、このアイデアを実際に使えるように開発を進めているんですよ。
元記事によると、この記事はビットコインのレイヤー2技術に関するシリーズの2番目で、ステートチェーンを特集しているようです。書いたのはShinobiさんという方だそうです。
まとめ:ステートチェーンでビットコインの未来が広がるかも!
今日は、ビットコインの新しい技術「ステートチェーン」についてお話ししました。少し難しかったかもしれませんが、ビットコインをもっと使いやすくするための工夫の一つだと感じていただけたら嬉しいです。
ステートチェーンは、ビットコインのUTXO(ユーティーエックスオー、未使用の取引アウトプットのことで、簡単に言うと「まだ使われていないビットコインの塊」のようなもの)の所有権をオフチェーンで、つまりビットコインのメインネットワークの外側で、素早く安く移転できる技術です。これにより、ビットコインの使い勝手が向上する可能性を秘めています。
ジョンから一言:
ビットコインの世界では、常に新しい技術が生まれていて本当にワクワクしますね!ステートチェーンのようなレイヤー2技術は、ビットコインがもっと多くの人に、もっと身近に使われるようになるための重要なステップだと思います。もちろん、どんな技術にもメリットとデメリットがあるので、しっかり理解して使っていくことが大切ですね。これからの進化にも注目していきたいです!
この記事は、以下の元記事をもとに筆者の視点でまとめたものです:
Bitcoin Layer 2: Statechains