未来のコンピューター「量子コンピューター」が登場したら、ビットコインはどうなるの?初心者向け解説!
こんにちは!あなたの専属ブロックチェーン案内人、ジョンです。最近、「量子コンピューター」っていう言葉をニュースとかでチラッと聞いたことありませんか?なんだかすごそうだけど、よくわからない…そんなあなたのために、今日はこの量子コンピューターが、私たちの身近なデジタル資産「ビットコイン」にどんな影響を与える可能性があるのか、そして私たちは心配する必要があるのか、一緒に見ていきましょう!
そもそもビットコインって何だっけ?なんで安全なの?
まずはおさらいから!ビットコインっていうのは、インターネット上で使える「デジタルなお金」みたいなものです。銀行みたいな中央の管理者がいなくても、世界中の人たちが直接お金のやり取りができる、とっても画期的な仕組みなんですよ。
「でも、そんな大事なお金がインターネット上にあって大丈夫なの?」って思いますよね。ビットコインの安全性は、「暗号技術(あんごうぎじゅつ)」という特別な技術で守られています。これは、情報をカギでしっかりロックして、他の人には見られないようにする魔法みたいなものです。
ビットコインを使うときには、主に2種類の「カギ」が登場します:
- 秘密鍵(ひみつかぎ):これは、あなただけが知っている、金庫を開けるための「合言葉」のようなもの。ビットコインを送るときに、「これは確かに私の取引ですよ」と証明するために使います。絶対に誰にも教えてはいけません!
- 公開鍵(こうかいかぎ):これは、銀行の「口座番号」のようなもの。他の人からビットコインを受け取るときに、この公開鍵(や、それをもとに作られたビットコインアドレス)を相手に伝えます。こちらは他の人に見られても大丈夫です。
今の暗号技術はとっても強力で、公開鍵から秘密鍵を割り出すのは、現在のコンピューターでは何億年もかかるような、ほぼ不可能な計算なんです。だから、ビットコインは安全にやり取りできるんですね。
じゃあ、「量子コンピューター」って何がすごいの?
次に、今日のもう一人の主役、「量子コンピューター」についてです。これは、私たちが今使っているパソコンやスマートフォン(これらを「古典コンピューター」と呼びます)とは、計算のやり方が根本的に違う、未来の超高性能コンピューターです。
例えるなら、古典コンピューターが一生懸命一本道を順番に探していくのに対して、量子コンピューターは無数の道を同時に一瞬で探索できるようなイメージ。そのため、ある特定の問題に対しては、今のコンピューターとは比べ物にならないくらい速く答えを見つけることができるんです。
「そんな夢みたいなコンピューターが本当にできるの?」と思いますよね。実は、世界中の研究者たちが一生懸命開発していて、まだ初期段階ではありますが、少しずつ実用化に向けて進んでいるんですよ。
本題:量子コンピューターがビットコインの暗号を破っちゃうの?
ここからが本題です。もし、ものすごくパワフルな量子コンピューターが完成したら、ビットコインの安全を守っている「暗号技術」はどうなるのでしょうか?
実は、専門家たちが心配しているのは、量子コンピューターが得意とする「ショアのアルゴリズム」という計算方法です。このアルゴリズムを使うと、なんと、今の暗号技術の前提である「公開鍵から秘密鍵を割り出すのはほぼ不可能」という部分が、理論上は可能になってしまうかもしれないんです!
もし本当にそんなことが起きたら大変です。誰かがあなたの公開鍵(ビットコインアドレスから推測できる場合もあります)を知っていれば、量子コンピューターを使ってあなたの秘密鍵を計算で探し当てて、あなたのビットコインを勝手に盗めてしまうかもしれません。
最近、ビットコイン技術の研究機関である「チェーンコード・ラボ(Chaincode Labs)」も、この量子コンピューターがビットコインに与える影響についてのレポートを発表し、改めて注意を促しています。
心配しすぎ?今すぐビットコインが危ないわけじゃない!
「えー!じゃあ私のビットコイン、もうダメなの?!」と不安になったかもしれません。でも、安心してください!今すぐ大パニックになる必要はありません。
理由はいくつかあります:
- まだ実用的な量子コンピューターは存在しない:ビットコインの暗号を破れるほど強力な量子コンピューターは、まだ開発されていません。専門家の間でも、いつ頃登場するかは意見が分かれていて、早くても5年~10年以上先、もっとずっと先になるかもしれない、と言われています。
- ビットコインコミュニティは対策を考えている:ビットコインの開発者や研究者たちは、この問題を何年も前から認識していて、すでに対策を練っています。
- すべてのビットコインが同じように危険なわけではない:例えば、一度も送金に使ったことのないビットコインアドレス(正確には、そのアドレスの公開鍵がまだブロックチェーン上に公開されていないもの)は、比較的安全だと言われています。なぜなら、量子コンピューターが秘密鍵を計算するには、まずその元となる公開鍵が必要だからです。
未来の対策:ビットコインはどうやって量子コンピューターに対抗するの?
では、将来的に強力な量子コンピューターが登場する日に備えて、ビットコインはどうやって身を守るのでしょうか?
主な対策として考えられているのは、「耐量子計算機暗号(たいりょうしけいさんきあんごう)」または「量子耐性暗号(りょうしたいせいあんごう)」と呼ばれる新しい暗号技術への移行です。これは、量子コンピューターでも簡単には解読できないように設計された、未来の暗号です。
この新しい暗号技術をビットコインに導入するには、ビットコインの基本的なルールを変更する必要があります。これは「フォーク」と呼ばれ、ビットコインのコミュニティ全体での合意形成が重要になります。時間はかかるかもしれませんが、ビットコインはこれまでも進化してきたので、きっと乗り越えられるはずです!
他にも、一度使ったビットコインアドレスは二度と使わないようにする(毎回新しいアドレスを使う)といった、私たちユーザー側でできる自衛策も、より重要になってくるかもしれませんね。
ジョンの一言
いやー、量子コンピューターって聞くとSFの世界みたいですけど、着実に研究が進んでいるんですね。ビットコインのような新しい技術も、未来のさらに新しい技術からの挑戦を受けるっていうのは、なんだかワクワクするような、ちょっとハラハラするような、不思議な気持ちです。でも、問題が分かっているなら対策もできるはず!ビットコインコミュニティの知恵と力に期待したいですね!
この記事は、以下の元記事をもとに筆者の視点でまとめたものです:
What Happens to Bitcoin When Quantum Computers
Arrive?