カナダの小さなレストランチェーンが、ビットコインで大手に対抗！？「タヒニズ」の驚きの戦略
こんにちは！ブロックチェーン技術をわかりやすくお届けする、ライターのジョンです。
皆さんは、もし自分が経営するお店の「貯金」が、何もしないうちにどんどん目減りしていったらどうしますか？物価が上がってお金の価値が下がってしまう「インフレ」は、私たちのお財布だけでなく、会社にとっても深刻な問題です。
今日は、このインフレという大きな壁に、なんと「ビットコイン」という新しい技術で立ち向かった、カナダのある家族経営レストランのお話をご紹介します。
物価上昇に悩んだレストラン「タヒニズ」
物語の主役は、カナダで人気の地中海料理レストラン「タヒニズ（Tahini’s）」です。家族で経営している、私たちにとっても身近な雰囲気のファストフードチェーンなのですが、彼らは2020年頃、大きな悩みを抱えていました。
それは、先ほどお話ししたインフレ（インフレーション）です。
インフレとは、モノの値段が上がり続け、相対的にお金の価値が下がってしまう現象のこと。例えば、去年100円で買えたジュースが、今年は110円出さないと買えなくなる…といったイメージですね。
タヒニズは、将来新しいお店を出したり、事業を大きくしたりするために、会社の準備資産（会社の万が一のときのための貯金や、将来のために取っておくお金のことです）を現金で貯めていました。しかし、インフレのせいで、その大切なお金の価値がどんどん下がっていたのです。これでは、せっかく貯めても計画通りに事業を拡大できません。
そこで登場したのが「ビットコイン」！
このままではいけないと考えたタヒニズ。彼らが解決策として選んだのは、なんと会社の準備資産を現金からビットコインに替えることでした。
「ビットコインって、なんだか難しそう…」と思いますよね。ここで簡単にご説明しますね。
ビットコインは、インターネット上で使える「デジタルなお金」のようなものです。一番大きな特徴は、特定の国や銀行が管理しているわけではないこと、そして「発行される上限枚数が2100万枚と決まっている」ことです。
タヒニズの経営者は、この「数が限られている」という点に注目しました。政府が必要に応じてどんどんお金を刷ることができる普通の通貨（法定通貨といいます）と違って、ビットコインは数が決まっているため、価値が下がりにくい（＝インフレに強い）と考えたのです。「デジタルな金（ゴールド）」のようなイメージですね。
ビットコイン導入で、ビジネスはどう変わった？
2020年、タヒニズは会社の現金をすべてビットコインに替えるという、非常に大胆な決断を実行しました。その結果、彼らのビジネスには素晴らしい変化が訪れます。
- 資産を守り、増やすことに成功
ビットコインの価値が上昇したことで、彼らの会社の資産はインフレの影響から守られただけでなく、大きく成長しました。 - 積極的な事業拡大が実現
増えた資産を元手にして、新しい店舗を次々とオープン。コロナ禍で多くの飲食店が苦しむ中でも、タヒニズは成長を続けることができました。 - 大手チェーンとも戦える力に
この財務的な強さは、マクドナルドのような巨大なチェーン店と競争していく上での大きな武器になったといいます。
まさに、新しい技術を賢く利用して、会社の未来を切り開いた素晴らしい事例と言えるでしょう。
まとめ：小さな会社だからこそ、新しい技術が武器になる
タヒニズの物語は、ビットコインやブロックチェーンといった技術が、一部の専門家や大企業だけのものではないことを教えてくれます。
インフレという現実的な問題に対して、家族経営の小さなレストランが、自分たちのビジネスを守り、成長させるための「武器」としてビットコインを選んだのです。常識にとらわれず、新しい可能性に目を向けることの大切さを感じさせてくれますね。
【筆者のひとこと】
この記事を読んで、ブロックチェーンやビットコインは、難しい金融の話だけじゃないんだなと改めて感じました。家族で経営するレストランが、自分たちのビジネスを守り、成長させるために新しい技術に挑戦する姿は、とても勇気づけられますね。未来のビジネスの形を考える、素敵なヒントをもらえた気がします。
この記事は、以下の元記事をもとに筆者の視点でまとめたものです：
Tahini’s Bitcoin Treasury: How a Family Chain Outsmarted
Inflation