ドイツで初！上場企業が会社の「貯金」をすべてビットコインに？初心者向けに解説します
こんにちは！ブロックチェーン技術の最新ニュースを、誰にでもわかるように解説するブログライターのジョンです。
今日は、ドイツから飛び込んできた、ちょっとびっくりするようなニュースについてお話しします。なんと、ドイツのある上場企業が、会社の資産（お金や財産のことですね）をすべてビットコインで持つという、大胆な計画を発表したんです。「それってどういうこと？」「なんでそんなことを？」と思う方も多いはず。大丈夫です、一緒にじっくり見ていきましょう！
ニュースの主役：ドイツの「ナキキSE」社
今回の主役は、「ナキキSE（Nakiki SE）」というドイツの会社です。この会社は「上場企業」（じょうじょうきぎょう）です。
上場企業というのは、株式市場（株を売り買いする場所のことです）で会社の株が公開されていて、私たちのような一般の人でも株主になれる会社のこと。つまり、社会的な信用も高く、その動向が多くの投資家から注目される存在なんです。
そんなナキキSE社が、ドイツの上場企業として史上初めて、「会社の準備資産を100%ビットコインで保有する」という戦略に舵を切ることを決めました。これは、ヨーロッパの主要な国であるドイツで起きた、非常に画期的な出来事として注目されています。
会社の「準備資産」をビットコインにするって、どういうこと？
「会社の準備資産をビットコインで持つ」と言われても、ピンとこないかもしれませんね。少し噛み砕いてみましょう。
会社は、日々の運営費とは別に、将来の投資や万が一の事態に備えて、まとまったお金を「準備資産」や「財務資産」として蓄えています。これは、私たちの家庭でいう「貯金」のようなものだと思ってください。
これまで、ほとんどの会社はこの「貯金」を、自国の通貨（日本なら円、ドイツならユーロ）や米ドルのような、安定的とされる現金で持っていました。銀行預金が一番イメージしやすいかもしれませんね。
ナキキSE社は、この「会社の貯金箱」の中身を、現金ではなく、すべてビットコインに入れ替えると発表したのです。これを「ピュア・ビットコイン財務戦略」と呼んでいます。
- 従来のやり方：会社の貯金箱の中身は、ユーロや米ドルなどの現金。
- ナキキSEの新しいやり方：会社の貯金箱の中身は、すべてビットコイン。
では、なぜ彼らはそんな大胆な選択をしたのでしょうか？
なぜ、現金ではなくビットコインを選ぶのか？
会社が現金の代わりにビットコインを資産として持つ理由はいくつか考えられますが、主に2つの大きな目的が挙げられます。
- 資産価値の成長への期待
ご存知の方もいるかもしれませんが、ビットコインは価格が大きく変動する一方で、長期的にはその価値が大きく上昇してきました。銀行にお金を預けてもほとんど増えない現代において、ビットコインを保有することで、会社の資産そのものが将来的に大きく成長する可能性に賭けているのです。 - インフレへの備え
インフレとは、モノの値段がどんどん上がって、相対的にお金の価値が下がってしまう現象のことです。例えば、去年100円で買えたものが今年は110円になると、同じ100円で買えるものが減ってしまいますよね。これがインフレです。ビットコインは発行される上限枚数が決まっているため、国が発行する通貨のように大量に刷られて価値が薄まる心配がない、という考え方から「インフレに強い資産」として注目されることがあります。
もちろん、ビットコインは価格変動のリスクも大きいため、これは非常に積極的で、ある意味では挑戦的な戦略と言えるでしょう。
このニュースが意味すること
「ドイツの一企業がやったこと」と片付けてしまうのは、少しもったいないかもしれません。このニュースには、もっと大きな意味が隠されています。
- 信頼性の高まりの象徴：社会的な責任が大きい上場企業が、会社の公式な資産としてビットコインを選んだという事実は、ビットコインが「怪しいもの」や「一部の技術好きのおもちゃ」ではなく、信頼できる資産として社会に認められ始めている証拠と言えます。
- 他の企業への影響：ドイツという経済大国でこのような先例ができたことで、「うちの会社も検討してみようか」と考える企業がヨーロッパや世界中で出てくる可能性があります。アメリカではすでに、マイクロストラテジー社という有名なIT企業が大量のビットコインを保有して話題になりましたが、その流れがヨーロッパにも本格的に波及するきっかけになるかもしれません。
筆者ジョンが思うこと
今回のナキキSE社の決断は、本当に大胆で興味深い動きだなと感じています。もちろん価格変動のリスクはありますが、それ以上に、法定通貨（国が発行するお金のことです）が持つインフレのリスクを真剣に考え、新しいテクノロジーに未来を託したという姿勢は注目に値します。ビットコインが「投機（ギャンブルのようなもの）」の対象から、「価値を保存する真面目な資産」へと、世間の認識が変わりつつある大きなサインではないでしょうか。今後の動向から目が離せませんね。
この記事は、以下の元記事をもとに筆者の視点でまとめたものです：
Nakiki SE to Become First German Public Company With ‘Pure’
Bitcoin Treasury Strategy