会社でVR/ARを導入する前に!知っておきたい「XRセキュリティ」の基本
みなさん、こんにちは!最新テクノロジーをわかりやすく解説するブロガーのジョンです。
最近、研修や現場作業のサポートなどで、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)といった技術を仕事に取り入れる会社がどんどん増えていますね。まるでSF映画のような未来が、もうすぐそこまで来ています。
こうした技術はまとめて「XR(エックスアール)」と呼ばれます。VRやAR、そして現実と仮想を融合させるMR(複合現実)など、すべての先端技術を指す便利な言葉です。しかし、この素晴らしいXR技術を会社で安全に使うためには、一つだけ忘れてはならない、とても大切なステップがあります。それが「セキュリティ対策」です。
「楽しそうだし、便利そうだから、すぐにでも使ってみたい!」という気持ちはよく分かります。でも、新しい技術には新しいリスクもつきものです。今回は、会社のXR導入を成功させるために、絶対に押さえておきたいセキュリティのチェックリストを、誰にでも分かるように解説していきますね!
なぜXRのセキュリティがそんなに大切なの?
「でも、なんでパソコンやスマホと同じように考えちゃダメなの?」と思うかもしれません。XRデバイスが特別なのは、集める情報の種類がまったく違うからです。
XRデバイス、特にVR/ARゴーグルは、ただの画面ではありません。次のような、とてもプライベートで重要な情報をたくさん集めています。
- カメラの映像:デバイスのカメラは、ユーザーが見ているものすべてを記録します。それが会社のオフィスなら、機密情報が書かれたホワイトボードや、まだ公開されていない新製品が映り込んでしまうかもしれません。
- ユーザーの動きや生体情報:ユーザーの視線がどこを向いているか、どのように手を動かしているか、身長はどれくらいか、といった情報もデータとして集められます。これらは個人のクセや身体的な特徴を示す、とてもプライベートな情報です。
- 位置情報:デバイスがどこで使われているかという情報も記録されます。
もし、こうした情報が外部に漏れてしまったら大変です。会社の機密情報が盗まれたり、従業員のプライバシーが侵害されたりする可能性があります。だからこそ、XRを導入する前には、しっかりとしたセキュリティ計画が必要不可欠なのです。
専門家が教える!XR導入セキュリティ・チェックリスト
では、具体的にどんなことをチェックすればよいのでしょうか?ここでは、最低限確認しておきたい4つのポイントをリストにしました。自社で導入を検討する際に、ぜひ役立ててください。
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1. デバイス(機器)の管理はできていますか?
XRデバイスは高価なだけでなく、情報の塊でもあります。誰がどのデバイスを使っているのか、しっかり管理することが基本です。
- 紛失や盗難にあった時、遠隔でデバイスをロックしたり、中のデータを消去したりできますか?(リモートワイプ機能といいます)
- OS(基本ソフト)やアプリは、常に最新の状態に保たれていますか?古いバージョンのままだと、セキュリティ上の弱点を攻撃される危険があります。
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2. データの保護は万全ですか?
デバイスが集めたデータが、どう扱われるのかを明確にしましょう。
- データはどこに保存されますか?(デバイス本体、社内サーバー、それともクラウド上?)
- データは暗号化(あんごうか)されていますか?(暗号化とは、データをカギ付きの箱に入れるようなもので、正しいカギがないと中身を見られなくする技術です)
- そのデータにアクセスできるのは誰ですか?権限のない人が見られないようになっていますか?
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3. ネットワークの安全性は確保されていますか?
XRデバイスも、パソコンやスマホと同じようにインターネットに接続して使います。その「通り道」が安全でなければ意味がありません。
- 会社の安全なWi-Fiネットワークに接続していますか?公共のフリーWi-Fiなど、セキュリティの甘いネットワークには繋がないようにルールを決めることが大切です。
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4. ユーザーとアプリの管理はできていますか?
誰が、何を、どのように使うのか。最後の砦は「人」と「アプリ」の管理です。
- デバイスを使うとき、IDとパスワードで本人確認をしていますか?
- 会社が許可したアプリだけをインストールできるように制限していますか?(従業員が勝手にゲームなどを入れられないようにする仕組みです)
- 使用するアプリは、信頼できる開発元から提供されたものですか?
安全な導入に向けた、はじめの一歩
ここまで読んで、「なんだか難しそう…」と感じた方もいるかもしれません。でも、大丈夫です。大切なのは、「導入してから考える」のではなく、「導入する前に計画を立てる」ことです。
まずは、社内でXR利用に関する簡単なルールを作り、使う人たちに「こういう情報が扱われるから、こうやって安全に使おうね」と共有することから始めましょう。いきなり全社に展開するのではなく、まずは特定の部署で試験的に導入し、問題点を洗い出していくのが成功の秘訣です。
僕自身、XRのような新しいテクノロジーにはいつもワクワクしてしまいます。仕事のやり方を根本から変える大きな可能性を秘めているからです。でも、スマホが普及した時と同じように、最初にセキュリティをしっかり考えることで、私たちは安心してこの素晴らしい技術の恩恵を受けられるのだと思います。未来の働き方を安全に楽しむために、少しだけ準備の時間をとってみませんか。
この記事は、以下の元記事をもとに筆者の視点でまとめたものです:
Enterprise XR Security Checklist: Are You Ready to
Deploy?