AIはクリエイターの敵？いえ、実は最高のパートナーなんです！
こんにちは、AI技術を分かりやすくお伝えするブログライターのジョンです！
最近、画像生成AIや音楽生成AIのニュースをよく見かけますよね。「すごい！面白い！」と思う反面、「もしかして、イラストレーターやミュージシャンの仕事がAIに奪われちゃうんじゃ…」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
でも、もしその考え方が「逆」だとしたら…？
今回は、クリエイター向けの音楽や映像素材を提供している企業「Artlist」でイノベーションの責任者（CINOという、新しい技術やアイデアを考える偉い役職です）を務める、ジョシュ・デイヴィスさんの「AIはアーティストを必要としている。その逆ではない」という力強いメッセージを元に、AIとクリエイターの新しい関係について、誰にでも分かるように解説していきますね！
AIは「ゼロから」は生み出せない、最高の「ものまね名人」
まず、大前提として知っておいてほしいことがあります。それは、AIは「無」から何かを創り出すことはできない、ということです。
AIは、よく「ものすごく賢い生徒」に例えられます。例えば、イラストを作るAIは、インターネット上にある何億、何十億もの絵や写真を「学習」して、「猫ってこんな形だな」「夕焼けってこんな色だな」というパターンを覚えます。そして、私たちが「笑っている猫の絵を描いて」と指示すると、学んだパターンを組み合わせて、もっともらしい絵を出力してくれるのです。
これは、音楽でも映像でも同じです。AIは、人間が作った膨大な量の作品を「お手本」として学んでいるわけです。
ここで、少し考えてみてください。もし、世界中のアーティストが新しい作品を作るのをやめてしまったら…？
AIが学ぶための、新鮮で、独創的で、感動的な「お手本」がなくなってしまいますよね。AIの学習データが古いままだと、AIが生み出すものも、どこかで見たような、代わり映えのしないものばかりになってしまうでしょう。
つまり、AIが進化し続けるためには、人間のアーティストが創り出す、新しくて質の高いアートが不可欠なんです。
これからのアーティストの役割は「監督」や「指揮者」
「じゃあ、アーティストの仕事はどう変わるの？」と思いますよね。デイヴィスさんの考え方を一言でいうと、AIはアーティストの「ライバル」ではなく、強力な「アシスタント」や「道具」になる、ということです。
これまで何時間もかかっていた作業を、AIが一瞬で終わらせてくれるかもしれません。それによって生まれた時間で、アーティストはもっと創造的で、本質的な部分に集中できるようになります。
- アイデア出しの壁打ち相手に：「こんなテーマで作りたいけど、良い構図が浮かばない…」そんな時にAIに相談すれば、たくさんのアイデアを出してくれて、インスピレーションが湧くかもしれません。
- 面倒な作業を自動化：イラストの線画に色を塗る作業や、動画の不要な部分をカットする編集作業など、時間のかかる単純作業をAIに任せることができます。
- 新しい表現の探求：自分一人では思いつかなかったような画風や、複雑な音楽のハーモニーをAIに作ってもらい、それを元に新しい作品に挑戦することもできます。
これからのアーティストは、ただ自分の手でゼロから作るだけでなく、AIという優秀なアシスタントに的確な指示を出し、出てきたものを評価し、最終的に素晴らしい作品へと仕上げていく「監督」や「指揮者」のような役割が、より重要になっていくのかもしれませんね。
人の心を本当に動かすのは、人の「体験」と「感情」
そして、一番大切なことがあります。それは、AIには決して真似できない、人間の持つ「心」の価値です。
AIは、過去のデータから「悲しい曲のパターン」を学ぶことはできます。でも、AI自身が本当に失恋して胸が張り裂けるような痛みを経験することはできません。AIは「美しい風景画のパターン」を学べても、旅先で見た夕焼けに息をのむような感動を味わうことはできません。
私たちがアートに心を揺さぶられるのは、そこに作者の人生の経験、喜び、悲しみ、葛藤といった「感情」や「物語」が込められているからです。その「魂」のこもった部分は、どれだけ技術が進歩しても、人間にしか生み出すことはできないでしょう。
AIが作った「それっぽい」作品はたくさん生まれるかもしれませんが、私たちの記憶に残り、人生に影響を与えるような本当にパワフルな作品は、これからも人間のアーティストから生まれ続けるはずです。
僕自身もこうして文章を書いていますが、AIは構成案を考えたり、誤字脱字を見つけてくれたりする便利なアシスタントです。でも、最終的に「この記事を読んでくれる人の心に、どうやったら届くかな？」と考えて言葉を選ぶのは、やっぱり自分自身の仕事だと感じています。テクノロジーと人間が手を取り合うことで、もっと面白くて温かいものが生まれる未来を想像すると、なんだかワクワクしますね。
この記事は、以下の元記事をもとに筆者の視点でまとめたものです：
Josh Davies, CINO, Artlist, on why AI needs artists — not
the other way around