AIアシスタント開発がぐっと身近に?AWSの新サービス「AgentCore」を初心者向けに解説!
こんにちは、AI技術について分かりやすく解説するブログライターのJonです!
最近、「AIエージェント」や「AIアシスタント」という言葉を耳にする機会が増えたと思いませんか?私たちの指示を理解して、代わりに作業を自動でこなしてくれる、まるで「AIの秘書」のような存在です。
こうした便利なAIエージェントですが、実は開発の裏側では、たくさんの土台となるシステムを一から作る必要があり、非常に時間と手間がかかるのが課題でした。しかし、今回、ITインフラの世界的な大手であるAWS(Amazon Web Services)が、その大変な部分を肩代わりしてくれる画期的な新サービス「Amazon Bedrock AgentCore」(以下、AgentCore)のプレビュー版を発表しました!
今回は、この「AgentCore」が一体どんなもので、私たちの未来にどう関わってくるのか、専門知識がなくても分かるように、やさしく紐解いていきたいと思います。
開発者の「数ヶ月」を節約する魔法のツールキット
AIエージェントを開発する時、ただ賢いAIモデルを用意するだけでは不十分です。例えば、
- ユーザーが誰なのかを正しく認識する仕組み(本人確認)
- 過去の会話内容を覚えておく仕組み(記憶)
- 他のツールと安全に連携する仕組み
など、AIが正しく安全に動くための「基盤」となる部分をたくさん作らなければなりません。開発者やエンジニアは、これまでこの基盤作りに何ヶ月も費やしていました。
AWSの新しい「AgentCore」は、まさにこの問題を解決するために登場した「便利な道具箱(ツールキット)」のようなものです。開発者は、AgentCoreが提供する部品を組み合わせるだけで、面倒な基盤部分をスキップし、AIエージェントの「何ができるか」という、より創造的な部分に集中できるようになるのです。
AgentCoreを構成する7つの便利なツールたち
AgentCoreは、それぞれが特定の役割を持つ、いくつかのサービスで構成されています。これらは一緒に使うことも、必要なものだけを個別で使うことも可能です。どんなツールがあるのか、一つずつ見ていきましょう!
- AgentCore Runtime
AIエージェントが実際に動くための「実行環境」です。サーバーの管理を気にしなくていい「サーバーレス」という仕組みで、どんなAIフレームワークやモデルでも柔軟に動かせます。写真や音声など複数のデータを扱う複雑な処理や、時間のかかるタスクにも対応できます。 - AgentCore Memory
AIエージェントの「記憶」を管理する部分です。その場の会話(セッション)だけでなく、過去のやり取りも長期的に覚えておくことができます。これにより、AIエージェントは文脈を深く理解し、ユーザーとの対話から学習していくことが可能になります。 - AgentCore Observability
AIエージェントの動きをステップごとに「見える化」してくれるツールです。エージェントがどんな判断をして、どんな処理を行ったかを後から確認できるため、うまく動かない時の原因調査やデバッグがとても簡単になります。 - AgentCore Identity
AIエージェントが、他のサービス(例えばGitHub、Salesforce、Slackなど)を安全に利用するための「身分証明」の仕組みです。ユーザーの許可を得て代理で操作したり、エージェント自身が特定の権限でタスクを実行したりできます。 - AgentCore Gateway
すでに企業で使われている既存のツールや機能(APIやAWS Lambda関数など)を、AIエージェントが簡単に使える道具へと「橋渡し」してくれる機能です。これにより、AIエージェントは社内の様々なデータや機能にアクセスできるようになります。 - AgentCore Browser
AIエージェントがウェブサイトを操作するための「専用ブラウザ」です。人間がブラウザを使って情報を集めたり、フォームに入力したりするのと同じように、AIエージェントがウェブ上のタスクを自動で実行できるようになります。 - AgentCore Code Interpreter
AIエージェントが自ら生成したプログラムコードを、安全に実行するための「隔離された実行場所」です。これにより、エージェントは計算やデータ分析などの高度なタスクを、安全な環境で実行できます。
誰でも気軽に試せるチャンス!
このAgentCoreは、CrewAIやLangGraphといった人気のフレームワークや、AWS内外の様々なAIモデルと連携できる高い柔軟性を持っています。
そして何より嬉しいのが、現在プレビュー版として提供されており、2025年9月16日まで無料で試せるということです!(※AgentCore以外のAWSサービス利用料は別途かかります)
本格的な課金は2025年9月17日から始まる予定なので、AIエージェント開発に興味がある人にとっては、まさに今が絶好のチャンスと言えるでしょう。
個人的な感想ですが、これはAI開発のハードルを大きく下げる一歩だと感じます。これまで専門家が時間をかけて作っていた土台部分がパッケージ化されることで、より多くの開発者が手軽にAIエージェント開発に挑戦できるようになるはずです。このツールから、どんな革新的なサービスが生まれてくるのか、今からとても楽しみですね。
この記事は、以下の元記事をもとに筆者の視点でまとめたものです:
AWS previews AgentCore services to ease AI agent
deployment