【Web3ニュース解説】AIとインフラの未来形?OORTが「DePIN Expo 2025」に参加表明!DeAIとDePINを徹底解剖
こんにちは!Web3やメタバースの最新情報を追いかけているブロガーのJonです。最近、X(旧Twitter)のタイムラインでもよく見かけるようになった「DePIN」や「DeAI」という言葉、皆さんはご存知ですか?なんだか難しそう…と感じるかもしれませんが、実は私たちのデジタルな未来を支える、とっても重要な技術なんです。
今回は、そんな注目の分野から飛び込んできたホットなニュースをピックアップしました。AIのための分散型データインフラを提供するプロジェクト「OORT」が、2025年に開催される世界最大級のDePINイベント「DePIN Expo 2025」への参加を正式に発表したんです!
この記事では、
- そもそもOORTってどんなプロジェクトなの?
- キーワードの「DePIN」「DeAI」って何?
- OORTのイベント参加がなぜそんなに重要なの?
といった疑問を、初心者の方にも分かりやすく、そして詳しく解説していきます。未来のインターネットの形を一緒に覗いてみましょう!
まずはニュースの概要:OORTが「DePIN Expo 2025」への参加を決定!
今回の大元となるニュースは、分散型AI(DeAI)のデータインフラを開発する「OORT」が、2025年5月22日〜23日にギリシャのアテネで開催される「DePIN Expo」への参加を確定させた、というものです。
「DePIN Expo」は、その名の通り「DePIN(Decentralized Physical Infrastructure Networks)」に特化した世界最大級のカンファレンス兼展示会です。世界中からDePIN分野の主要なプロジェクト、開発者、投資家、そしてユーザーが集結し、最新技術の発表やネットワーキングが行われる、まさに業界のお祭りのようなイベントなんですよ。
OORTはこのイベントで、プラチナスポンサーとして参加し、自社の先進的な技術やソリューションを業界のリーダーたちに向けて披露する予定です。これは、OORTがDePINエコシステムの中で重要なプレイヤーであることを示す、力強い意思表示と言えるでしょう。
そもそも「OORT」ってどんなプロジェクト?分散型AI(DeAI)の心臓部を目指す
では、今回の主役であるOORTについて詳しく見ていきましょう。OORTは、一言で言うと「AIのための、信頼できる分散型データインフラ」を構築しているプロジェクトです。
現代のAI、特にChatGPTのような生成AIは、膨大な量のデータを学習し、莫大な計算能力(コンピューティングパワー)を消費します。現在、これらのデータや計算能力は、Google、Amazon、Microsoftといった巨大なテック企業が提供する中央集権的なクラウドサーバーに大きく依存しています。これには、コストの高さ、プライバシーの懸念、そして一部企業によるデータの独占といった課題がありました。
OORTは、ブロックチェーン技術を活用して、これらの課題を解決しようとしています。世界中に散らばる個人や企業の余っているコンピューターストレージや計算能力をネットワーク化し、それを必要とするAI開発者や企業に、より安価で、プライバシーが保護された形で提供することを目指しているのです。これが「DeAI(Decentralized AI / 分散型AI)」のコンセプトです。
OORTが提供する3つのコア技術
OORTのインフラは、主に3つの重要な技術レイヤーで構成されています。
- OORT DSS (Decentralized Storage Service)
これは分散型のデータストレージサービスです。データを暗号化して複数のコンピューターに分散して保存することで、ハッキングやデータ損失のリスクを大幅に低減し、高いセキュリティと可用性を実現します。Amazon S3のような従来のクラウドストレージと比較して、最大で6分の1のコストで利用できるとされています。 - OORT Compute
これは分散型のコンピューティングプラットフォームです。世界中のコンピューターの余剰処理能力(CPUやGPU)を借り集め、AIモデルのトレーニングや大規模なデータ処理といった、高い計算能力を必要とするタスクを実行します。これにより、高価なサーバーを自前で用意することなく、必要な時に必要なだけ計算リソースを確保できます。 - OORT TDS (Trustworthy Data Service)
これは信頼性の高いデータサービスです。AIの学習に使うデータの出所や品質は、AIの性能や信頼性に直結します。OORT TDSは、データの出所を追跡・検証可能にすることで、AIが信頼できる情報源から学習していることを保証し、より公平で偏りのないAIの実現をサポートします。
これらの技術を組み合わせることで、OORTは「プライバシー保護」「コスト効率」「信頼性」を兼ね備えた、次世代のAI開発基盤を提供しようとしているのです。
もう一つのキーワード「DePIN」を理解しよう!
さて、次にこのニュースを理解する上で欠かせないもう一つのキーワード、「DePIN(Decentralized Physical Infrastructure Networks / 分散型物理インフラネットワーク)」について解説します。
DePINとは、トークン(暗号資産)を使ってインセンティブ(報酬)を与えることで、世界中の人々が協力して物理的なインフラ(通信網、電力網、サーバー、センサーなど)を構築・運用する仕組みのことです。
少し難しく聞こえますが、身近な例で考えてみましょう。例えば、ある地域に新しいWi-Fiネットワークを作りたいとします。従来の方法では、一つの通信会社が莫大な費用をかけて基地局を設置していました。しかしDePINのアプローチでは、「自宅にWi-Fiルーターを設置して、ネットワークの構築に協力してくれた人には、報酬として独自のトークンを支払います」と呼びかけます。すると、多くの人がインセンティブに魅力を感じて参加し、結果としてボトムアップ式に広範囲なWi-Fiネットワークが構築される、というわけです。
この仕組みのすごいところは、
- コスト削減: 企業が巨大な初期投資をする必要がなく、インフラの構築・維持コストを劇的に下げられる。
- 迅速な展開: コミュニティの力で、中央集権型よりもスピーディーにネットワークを広げられる可能性がある。
- 非中央集権性: 特定の企業にインフラが独占されず、よりオープンで公平なネットワークが実現できる。
といったメリットがあります。
DePINの有名なプロジェクト例
DePINはすでに様々な分野で実用化が進んでいます。
- Helium (ヘリウム): IoTデバイス(モノのインターネット)向けの分散型無線ネットワーク。
- Filecoin (ファイルコイン): 世界中の空きストレージをつなぎ合わせた分散型ストレージネットワーク。
- Render (レンダー): 世界中のGPUパワーをつなぎ合わせ、CGクリエイターなどに提供する分散型レンダリングネットワーク。
そして、OORTが提供する分散型ストレージ(DSS)や分散型コンピューティング(Compute)も、このDePINの一分野に分類されるのです。
なぜOORTの「DePIN Expo」参加が重要なのか?
ここまでOORTとDePINについて解説してきましたが、最後に「なぜ今回のOORTのイベント参加が重要なのか」を考えてみましょう。
DeAIとDePINの強力なシナジー
最大のポイントは、「DeAI」と「DePIN」の強力なシナジー(相乗効果)にあります。前述の通り、AIは膨大なデータストレージと計算能力を必要とします。そして、その需要を満たすための最も効率的でスケーラブルな解決策の一つがDePINなのです。
OORTは、まさにこのAIが必要とするインフラをDePINのアプローチで構築しているプロジェクトです。DePIN業界最大のイベントに参加し、自社の技術がAIの未来にとっていかに重要であるかをアピールすることは、OORTのビジョンを世界に示す絶好の機会となります。
エコシステム拡大への大きな一歩
DePIN Expoには、ストレージ、コンピューティング、通信、センサーネットワークなど、様々な分野のDePINプロジェクトが集まります。OORTがこの場で存在感を示すことで、他のプロジェクトとの連携が生まれる可能性があります。
例えば、他のDePINプロジェクトが集めたデータをOORTのストレージ(DSS)で安全に保管したり、そのデータをOORTのコンピューティング(Compute)で解析したり…といった協力関係が生まれれば、DePINエコシステム全体がさらに強固なものになっていくでしょう。
OORTのCEOであるマックス・マ(Dr. Max Ma)氏も、「DePIN Expoは、我々の分散型クラウドが提供するプライバシー、コスト効率、スケーラビリティといった利点を、業界のリーダーたちに直接示すための理想的なプラットフォームだ」とコメントしており、このイベントにかける期待の高さが伺えます。
今回のOORTによるDePIN Expoへの参加表明は、単なる一企業のイベント参加というニュースに留まりません。これは、AIの未来を支えるインフラが、巨大テック企業による中央集権型から、私たち一人ひとりが参加できる分散型へとシフトしていく大きな潮流を象徴する出来事だと感じています。
DePINやDeAIといった分野は、まだまだ発展途上ですが、私たちのデジタルライフや社会のあり方を根底から変えるポテンシャルを秘めています。これからも目が離せない注目の領域ですね!
この記事は、以下の公開情報を参照し、筆者がファクトチェックのうえで構成したものです:
- OORT, The DeAI Data Infrastructure Provider, Confirms Participation In DePIN Expo 2025
- OORT Official Website
- DePIN EXPO | The World’s Largest DePIN Conference & Expo
- OORT, The DeAI Data Infrastructure Provider, Confirms Participation In DePIN Expo 2025, a Premier Web3 Event