こんにちは、Web3ブロガーのJonです！
X（旧Twitter）のタイムラインを眺めていると、いつも新しい技術やサービスの情報が飛び込んできてワクワクしますよね。最近、特に僕の目に留まったのが、世界最大級の暗号資産（仮想通貨）取引所であるバイナンス（Binance）が発表した新しい資産運用サービス、「ディスカウント・バイ（Discount Buy）」です。
「暗号資産、もう少し安くなったら買いたいんだけどな…」「でも、ただ待っているだけじゃもったいない…」そんな風に思ったことはありませんか？ 今回ご紹介する「ディスカウント・バイ」は、まさにそんな悩みに応えてくれるかもしれない、画期的な仕組みなんです。
この記事では、Web3初心者の方にも分かりやすく、「ディスカウント・バイ」が一体どんなサービスなのか、その仕組みからメリット、そして利用する上での注意点まで、詳しく解説していきます！
「ディスカウント・バイ」って一体なに？
まず結論から言うと、「ディスカウント・バイ」は、「あなたが希望する市場価格より安い価格で暗号資産を購入する」か、あるいは「購入できなかった場合に、お礼として利息（リワード）を受け取る」という2つの選択肢を自動で行ってくれるサービスです。
もう少し具体的に見ていきましょう。
このサービスでは、ユーザーはまず、購入したい暗号資産（例えばビットコイン）と、購入に使う資金（例えばUSDTのようなステーブルコイン）を用意します。そして、以下の2つを自分で設定します。
- 目標購入価格 (Target Buy Price)：自分がその暗号資産を買いたいと思う、現在の市場価格よりも低い価格。
- 決済日 (Settlement Date)：その価格で買うかどうかの判断が行われる将来の日付。
この設定をして資金を預けると、あとは決済日を待つだけ。決済日の市場価格がどうなったかによって、あなたの資産の運命が2つのシナリオに分かれます。まるで、未来の価格を予測するちょっとしたゲームのようですね！
運命の分かれ道！2つのシナリオを徹底解説
「ディスカウント・バイ」の最も面白い部分が、この2つのシナリオです。あなたが設定した「目標購入価格」と、決済日当日の「市場価格」の関係によって、結果が自動的に決まります。一つずつ、具体例を交えながら見ていきましょう。
シナリオ1：おめでとう！希望価格での購入が成功した場合
これは、決済日の市場価格が、あなたが設定した「目標購入価格」と同じか、それよりも低くなった場合に起こります。
【具体例】
- 現在のBTC価格：70,000ドル
- あなたの設定：
- 目標購入価格：65,000ドル
- 預ける資金：6,500 USDT
- 決済日：2週間後
そして2週間後の決済日。市場が下落し、BTCの価格が64,000ドルになったとします。この場合、市場価格（64,000ドル）があなたの目標購入価格（65,000ドル）を下回りました。
すると、システムは自動的にあなたの預けた6,500 USDTを使い、目標価格であった65,000ドルでBTCを購入します。この例では、0.1 BTCがあなたのウォレットに入ることになります。市場価格より少し高い価格で買うことにはなりますが、「この値段なら欲しい」と思っていた価格で、狙い通りに購入できたわけです。
ポイントは、実際の購入価格は市場価格ではなく、あなたが設定した「目標購入価格」になるという点です。
シナリオ2：残念！でもリワードをゲットできる場合
こちらは、決済日の市場価格が、あなたが設定した「目標購入価格」よりも高かった場合に起こります。
【具体例】
先ほどと同じ設定で考えてみましょう。
- あなたの設定：
- 目標購入価格：65,000ドル
- 預ける資金：6,500 USDT
- 決済日：2週間後
2週間後の決済日、BTC価格は上昇し、72,000ドルになっていました。この場合、市場価格（72,000ドル）があなたの目標購入価格（65,000ドル）を上回っています。
このシナリオでは、BTCの購入は実行されません。その代わり、預けていた6,500 USDTは全額あなたの元に返還されます。そして、それだけではありません。待ってくれたお礼として、あらかじめ決められていた年換算利回り（APR）に基づいたリワード（報酬）が、預けていたUSDTに上乗せされて戻ってくるのです。
つまり、押し目買いのチャンスは逃してしまいましたが、ただ資金を遊ばせておくのではなく、銀行預金の利息のようにお金を増やすことができた、ということになります。
メリットと、知っておくべき注意点（デメリット）
この「ディスカウント・バイ」、一見すると良いことずくめに見えますが、どんな金融商品にもメリットとデメリットがあります。両方をしっかり理解した上で、賢く利用することが大切です。
「ディスカウント・バイ」の主なメリット
- 押し目買いの自動化：チャートにずっと張り付いていなくても、「この価格になったら買う」という注文を予約しておけます。感情的なトレードを避け、計画的に購入できるのが大きな魅力です。
- 機会損失を利益に変える：購入が成立しなかった場合でも、ただ待つだけでなく、リワード（利回り）を得ることができます。待っている時間も無駄にしません。
- シンプルな操作性：実はこの仕組み、金融の世界では「プット・オプションの売り」という少し複雑なデリバティブ（金融派生商品）取引に似ています。しかし、「ディスカウント・バイ」は難しい専門知識がなくても、初心者でも直感的に利用できるよう、非常にシンプルなUI/UXで提供されています。
利用前に必ず確認したい注意点
- 資金のロックアップ：一度「ディスカウント・バイ」に申し込むと、預けた資金は決済日まで引き出すことができません。もし、決済日より前に他の投資チャンスが訪れても、その資金は使えないので注意が必要です。これを機会損失と捉えることもできます。
- 購入後の価格下落リスク：シナリオ1で無事に購入できたとしても、それは「底値」で買えたことを保証するものではありません。決済日以降、さらに価格が下落し続ける可能性も十分にあります。購入はあくまで自己責任です。
- 大きな下落時のデメリット：ここが一番重要なポイントかもしれません。例えば、目標価格を65,000ドルに設定し、決済日に市場価格が50,000ドルまで暴落したとします。この場合でも、購入は約定通り65,000ドルで行われます。つまり、市場価格よりかなり割高で買ってしまうリスクがあるのです。この点は、このサービスの構造上、避けられないデメリットとして理解しておく必要があります。
- 対象資産の制限：このサービスは、バイナンスで取り扱われている全ての暗号資産で利用できるわけではありません。ローンチ時点では、BTC、ETH、BNBなど、主要な銘柄に限られています。
どんな人におすすめのサービス？
以上のメリットと注意点を踏まえると、「ディスカウント・バイ」は以下のような方に特におすすめできるサービスと言えるでしょう。
- 「この暗号資産、長期的には上がると思うけど、今は少し高い。〇〇ドルまで下がったら買いたいな」と考えている長期的な視点を持つ投資家。
- 仕事や学業で忙しく、四六時中チャートをチェックできない方。
- ウォレットにUSDTやUSDCなどのステーブルコインを保有しているが、特に使い道がなく、少しでも有利に運用したいと考えている方。
逆に、短期的な価格変動で利益を狙うデイトレーダーや、急な資金移動が必要になる可能性がある方には、資金がロックされるため不向きかもしれません。
いかがでしたでしょうか？
バイナンスの「ディスカウント・バイ」は、従来の指値注文と資産運用（ステーキング）の魅力を組み合わせた、非常にユニークで面白いサービスだと思います。もちろん、紹介したようなリスクや注意点もありますが、その仕組みを正しく理解すれば、あなたの資産形成の新しい選択肢になるかもしれません。
Web3の世界は、このように既存の金融の仕組みを、より多くの人がアクセスしやすく、分かりやすい形に再構築していく動きが活発です。これからも、こうした新しいサービスが登場するのが楽しみですね！
この記事は、以下の公開情報を参照し、筆者がファクトチェックのうえで構成したものです：
- Binance Earn Launches Discount Buy: A New Way to Buy Crypto at a Pre-Set Target Price Below Market or Earn Rewards
- An Introduction to Discount Buy | Binance Blog
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